初秋の季語でもある「そばの花」。
長野県では9月上旬になると、白い可憐なそばの花をあちこちで見られるようになります。
そばの花というと白色が一般的ですが、長野県の箕輪町では遊休農地を活用し、全国的にも珍しい赤そばを栽培しています。
東京ドームほどの広さに赤そばの花が咲き誇る光景はまさに絶景。
今回は9月のシルバーウィークに訪れた箕輪町の「赤そばの里」をご紹介します。
赤そばとは
「赤そばの里」で栽培されているのは「高嶺ルビー2011」という品種です。
ヒマラヤ山脈の麓、標高約4000mの地に珍しい赤い花のそばがあるとの話を聞いた信州大学の先生が現地を訪れ、その種を持ち帰り、民間企業と共同で種の研究に着手。
長年の研究をへて誕生した「高嶺ルビー」を、さらに赤色が鮮やかな花となるよう品種改良を施したのが「高嶺ルビー2011」です。
一般のそばより背丈が低く、やせた土地でも栽培できる一方、実の収穫量は通常の約3分の1程度なのだそう。
箕輪町では栽培地域も収量も少ない貴重な赤そばを町内の一部そば店で味わうことができるそうです!
赤そばの里へのアクセス
電車で訪れる場合、最寄り駅の「伊那松島駅」から「赤そばの里」まで5kmほど離れているため、駅からはタクシーを使用する必要があります。
そのため、車で訪れるのが便利です。
伊北ICから駐車場までは車で10分ほどでアクセス可能。
箕輪西小学校の脇の町道481号線(一方通行)を標識に沿って進むと、駐車場に到着します。
駐車場は70台ほどが駐車できそうな規模感で、私達が訪れた連休中日の9時頃には30台ほどがすでに停まっていました。
駐車場から赤そば畑は500mほど離れており徒歩で向かいます。
道中には直売所があり、地域の特産品を購入することもできます。
また、直売所の向かいにある「そば処古田の家」があり赤そばを食べることができるそうです。
木漏れ日が美しい森の中をゆっくり歩くこと10分弱で赤そば畑に到着します。
赤そばの花の見ごろの時期
年によりばらつきがあるものの、9月下旬から10月初旬まで赤そばの花を楽しめるようです。
私達が訪れた9月18日は7分咲くらいで、あと1週間ほどで満開を迎える予想とのこと。
寒さとともに花の赤みが増してく性質を持つため、満開時にはもっと鮮やかな赤が一面を覆いつくすそう。
訪れた日も十分な絶景だったので、さらに美しさを増すなんて驚きです!
町の観光協会や、「古田の里赤そば畑最新情報」では時期になると開花情報を発信されており、訪れる時期の検討にあたってとても参考になりました!
終わりに:蕎麦はまだ花でもてなす山路かな
9月の長野県は新そばが味わえる一歩手前の季節。
しかし、「蕎麦はまだ花でもてなす山路かな」との松尾芭蕉の俳句のように、可憐なそばの花々が訪れる人の目を楽しませてくれる季節でもあるのです。
全国的にも珍しい赤いそばの花が咲き誇る箕輪町の「赤そばの里」、皆さんもぜひ訪れてみてくださいね!
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